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October 08, 2007

小沢提案のISAF参加について

 小沢民主党代表が、アフガニスタン問題で一歩踏み込んだ発言をした。国連決議のあるISAFには自衛隊が参加してもよい、というのである。ただし、参加の方法には含みを持たせた。どのような形態で参加するかは、状況に応じて政府が決定すればよいということである。『TVタックル』に出演した長島昭久議員は、撤退した韓国軍に代わって自衛隊の医療や土木部門を中心に参加する方法がある、との考えを明らかにした。
 これは考えてみれば、イラクでの自衛隊の支援活動と同じである。仮に民主党が政権をとってISAFに医療、土木支援で参加したとして、今度もまた他の軍隊に安全を確保してもらうつもりだろうか。万一ISAFに自衛隊の安全を確保してもらうのなら、何も自衛隊が医療、土木支援など支援活動する必要はない。
 以前にも提案したが、民主党は連合PKOを作って、医療関係者や建設関係者を送り込むほうがはるかに国際支援には有効だ。自衛隊にも医師はいるが、専門家の数では連合に属する医療機関にはおよびもつかない。建設土木も同様だ。自衛隊が役に立つのは、治安警護も含めて全てを自前で賄えることにある。連合PKOを参加させるか、それとも集団的自衛権の解釈を変えるか憲法を改正するかして自衛隊の武器使用権限を他国なみに緩和しISAFに参加するか、どちらかである。
 とはいえ、現状では私の連合PKO案は歯牙にもかけられていないので、自衛隊の参加が最も現実的な案ということになるのだろう。自衛隊の参加について小沢代表は国連の集団安全保障に参加するのだから、集団的自衛権の問題はなくなり、自衛隊のISAF参加には何の問題もないと考えている。
 私にはどうしても理解できないことがある。専門家の意見を是非伺いたいのだが、国連の集団安全保障も国家から見れば、国家の集団的自衛権を発動していることと同じではないか。たしかに第43条[特別協定]第1項には「国際の平和及び安全の維持に貢献するため、すべての国際連合加盟国は、安全保障理事会の要請に基き且つ一つ又は二つ以上の特別協定に従って、国際の平和及び安全の維持に必要な兵力、援助及び便益を安全保障理事会に利用させることを約束する。この便益には、通過の権利が含まれる」とある。
 「すべての国際連合加盟国は・・・約束する」となっている以上、各国の主権を越えて強制的に軍事的措置に参加しなければならないようにとれる。しかし、第3項には「・・・。この協定は、安全保障理事会と加盟国群との間に締結され、且つ、署名国によって各自の憲法上の手続に従って批准されなければならない」とある。つまり「約束するか」否かは、「各国の憲法上の手続きにしたがって批准されなければならない」とある以上、各国の主権が尊重される。各国の主権が尊重される以上、結局は各国の集団的自衛権に基づいて国連加盟国の参加が判断されるのではないか。だからこそ日本は平和憲法上、たとえ国連軍であっても自衛隊は出せないという解釈につながるのではないか。もっとも小沢氏はそう考えていないようだが。
 結局ISAFへの自衛隊の参加はやはり集団的自衛権の問題が解決しないとむずかしいのではないか。民主党は自民党と再度、集団的自衛権の問題について討論した上でアフガニスタンへの自衛隊の参加を考えてはどうか。

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