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March 30, 2009

LTTEの最後ースリランカにてー

いよいよLTTEと政府軍との戦いが最終局面に入ったようだ。今朝の地元の英字新聞Daily Newsによると北東部海岸地域の1キロ四方にLTTEが追い詰められている、との軍の報道官の話を掲載していた。LTTE側の死者は、軍の傍受によれば8人、負傷者が30人以上とのことだ。軍は3方面からLTTEを包囲し、補給線を断ち切ったという。戦闘は水田とラグーンで戦われているという。
 このほかに関連したニュースと言えば、政府がLTTEを支援しているとして、インドと中国そして国連人権委員会を非難しているとの報道もあった。国連で中国やインドがLTTEを非難しないことへの不満であろうか。また国連については、LTTEのウエッブサイトを参照して報告書を作成していると批判している。
 いずれにせよ首都コロンボ(正確には今は首都はコロンボではなく隣接するスリージャヤワルダナプラ)からみれば、地方での出来事にしか過ぎず日常生活には全く関わりがないようだ。東京うから見れば名古屋で事件が起きているようなものだ。
 昨日は、スリランカの南端のゴールに行った。ここでは紛争はさらに遠い地での出来事でしかない。ゴールには有名な世界遺産のフォート(城塞)市街がある。欧米からの観光客が結構来ていた。
 南部と北部地域におおきな発展の格差があるのかと思ったが、大差はない。印象は全国総じて貧しい。貧困が紛争の原因というのは、いくつかの紛争地を歩いた印象では、金持ち国の思い上がりだろう。金さえあれば紛争はなくなるとのの思いから経済援助をするのだろうが、その経済援助には、モノだけでなく思想、考え方もついてくる。ハードではなくまずはソフトを考えないと本当の支援にはならない。紛争も結局はソフト、世界観」の違いが原因ではないか。

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March 29, 2009

スリランカにてーその2-

スリランカの内戦もいよいよ最終局面に入り厳しさを増してきたようだ。地元紙Sunday ObserverがLTTEの特集を組んでいたので、その概略を伝えます。
 国際社会も関心をつよめ、英、カナダ、オーストラリア、ドイツ、スイス、ノルウェー、フランスの7カ国、25人の代表がスリランカに集まって北部地域の復興について会議が開かれた。また国連安保理では事態の収拾を図る提案が協議された。しかし、ロシアと中国が内政問題であるとして提案に反対した。国内でも穏健派政治組織(タミール人の政治組織がどのようになっているのか不明)と政府との話し合いが始まっているがLTTEは協議への同席を拒否している。
 そのLTTEの支配地域は20平方キロにまでせばまった(トラが足一本で島にたっている風刺漫画が掲載されている)。LTTEは支配地域から逃げ出そうとする一般市民(ほとんど農民)に暴力をfるったり、軍の設けた安全地域に逃げ込めば拷問や強姦をされると脅かしている。強制的に武器をもたされたり、見張りに立たされている。窮地に陥ったLTTEは負傷兵まで駆り集めて防戦している。
 その他事細かに分析している。ガザと違って一般農民や漁民が安全を求めて政府軍に助けを求めていることである。LTTEとともに銃を取って戦うというのではない。逃げられない人もいるが、それは逃げるとLTTEに殺されるからだという。また家族の中にLTTEに徴兵された者がいて、彼らと離れたくないとの理由もあるとのことだ。
 概して同紙は政府よりとおもわれる。記事に国際社会やNGOに対する批判があった。これまでLTTEはテロリストと非難し続けたのに、国際社会はあまり真剣に取り合おうをうとはしなかった。多くのNGOはLTTE支配下の地域で活動をしてきた。選挙で選ばれた政府よりもテロリストに味方するのか、という批判である。
 確かにLTTEの支配地域で活動していたNGOは身に危険を感じたのか一斉に撤退したようだ。かつてLTTEの支配地域であったトリンコマリーからはNGOの多くが撤退した。ただし同市でJICAの旗を立てた新車を見かけたことはつたえておく。もっとも運転手は地元の人のようであった。 

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戦争と平和の間ースリランカにてー

今スリランカにいます。今回も前回のガザ同様に、戦争と平和の実態をこの目で確かめるためにできる限り戦闘地域に近づくことが目的です。あまり 注目されていませんが、現在スリランカでは長年の内戦が最終局面に差し掛かっています。LTTE(Lieberation Tiger of Tamilealam)と政府軍との戦いで、LTTEが北部地域に追い詰められ、現在も戦闘中です。 その北部地域では住民が人間の盾とし使われ、両者の戦闘の狭間で多数が避難民になっています。 
 今回私が訪れたのは、北部A9道路が走るバブニアと海岸ぞいの港町トリンコマリーです。バブニアから北は戦闘地域でバブニア郊外二検問所があり、そこから先は許可証を持った北部住民、軍、UNそして許可を得たNGOだけです。粘って交渉したのですが一般人の立ち入りは禁止とのことで、断念しました。ひょっとして空路で北部のジャフナに入れるのではと思い、航空会社にかけあいましたが、やはり国防省の許可がないと発券できないとのことで、空路も断念しました。現在スリランカ北部地域はガザ同様に完全に封鎖状態にあります。しかも現在も戦闘中で、陸続と兵士が北部地域に入っています。今朝の地元の新聞に、20平方キロを新たに解放したとの記事がありました。
 トリンコマリーはつい最近までLTTにEに制圧されていましたが、最近軍が解放し、今では一般人の立ち入りも自由です。私も一泊しました。ただし、軍の検問は厳しく、同市につながる幹線道路、市内ではいたるところで検問があります。だからといって人々が軍におびえて暮らしているなどということはまったく感じられません。これといった緊張感もなくふだんどおりの暮らしです。私が宿泊したリゾートホテル、クラブオセアニックには観光客もいました。
 ここコロンボでは、紛争の気配といえば市内の要所要所に土嚢を積んだ監視所があることくらいです。私たち日本人が想像する戦争のイメージとはかけ離れています。現地の人にとって怖いのはトラ(LTTE)ではなく野生の象だとタクシーの運転手が言っていました。実際、列車の窓から3頭の象が田んぼで殺されているのを見ました。
 戦闘地域に入らないと緊迫した状況がわからないのかもしれません。しかし、キャンディという観光地には欧米からの観光客があふれています。ここコロンボでも大勢の観光客がいます。平和と戦争の奇妙な共存こそ現在の紛争の実態のようです。状況はガザとそっくりですが、忘れ去られているのは、ガザに比べて政治的重要度が低いからでしょう。残念ながらこうした紛争にはNGOもあまり見向きもしないようです。
 詳しくは帰国後奉告します。 

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